2013/09/24

「グッド・タイミング」稽古

急に寒くなったからか、久しぶりにカメラを2台と三脚を抱えて移動したからか、すっかり疲労で倒れ込むように眠った。
体力が落ちている。
カメラを2台を抱えての移動の理由は、青年団の松田弘子さんをゲストに迎えて、細馬さんとやる「グッド・タイミング」こと解析ショウ(WWFes 2013)のための取材と稽古らしきもの。
何年ぶりかに「インタビュー・ショウ」の簡易版を用意しています。

アンドロイド演劇「三人姉妹」にも出演している松田さんのお話、ぜひ聞きにきてほしいのです。
人間、アンドロイド、そして「心のやわらかい部分」の話をしています。
これまでも、ロボットが人間の感情を開く事例について興味深く聞くことはありましたが、今回、「役」と「私」の境界線まで巻き込んでこの話を聞けているのがすばらしく、

私が持っているテーマとがっつりはまってきているのかもしれない。

稽古をしていてふっと取り戻す感覚も、おもしろきもの。
インタビュイーと離れて立つと、自分の考えがほんの少し先立って、対話の流れに手を打つような「メタな視点」がでてくる気配がすることを稽古で思い出しかけたり。
とはいえ、あくまでも「解析ショウ」なので、インタビューを作品としてやるということではないのですが、考えたいことが出てくるというのは贅沢な証で、逃さないようにせねば。

トライアルの大きかったこの5年の自律システムとの活動を経て、もう一度、かつてやっていたインタビューに向き合えているのって、ギフトのようなものかな、と。
過去を吐き尽くすように切り離して、ひとりで前に進むしかなくなるとき、くるしい。
くるしくてくるしくて、たまらない。
それでも作っていると、どんどんココロザシも仲間も開いていき、いつしかかつて居た場所の親密さが遠く後ろに消えている。
残るのは、培った思考や技術だけ。