2017/09/12

この春までと、そのあとの夏とでは心の有り様がまるきり違う。

夏が本格的にはじまる前、ふと気がついた。
なんて安全で静かでやさしい環境が整ったんだろうと、じわじわとしあわせになった。
それなのに、ふとした小さなことをきっかけに、自分がいまだにとらわれているものに驚いて、いつになくごまかすようによく喋った。
ひとつを言葉にすれば、他のことも言葉にしてしまう、それがまた汚らしく思えて、どこか、気持ちの形に醜いところのある夏だった。

八月の後半以来、なんだかどうしても薬が効かなくなっている。
できることをすべてやったんだけど、効かない。
その真っ最中に、古い友人との再会があり、旅に出ることにした。
作品を目的としない旅行なんて、めんどくさくて普段はしないのだけれど、とにかく気持ちと体のくせを変えないといけないのだとおもった。

そのあと、集中して制作する時間を少しとれた。
薬は効かないままだ。
しんどいが、手を動かしている間は、本当に驚くほど何も考えない。
あっという間に8時間とか10時間がすぎる。
納得のいくものもあれば、いかないものもできた。
それでも、なんだか、突然にこの10年のあいだに試みようとしてきたことが、今までになく改めて自分のなかにおさまって、言語化できるところまできていた。
最近、作っていたものとは無関係なのにもかかわらず。
シンプルで、よい。

そうすると、迷って進まなかった他の作品の道筋が、決まってくる。
久しぶりだぜ、かいかんー!

とてもいいタイミングで、わたしは旅にでることができる。